配信用オーディオインターフェースおすすめ比較|初心者〜中級者が失敗しない4機種の選び方
2026.08.22
目次
こんな場面、心当たりありませんか
USBマイクだけで配信を始めてしばらく経つと、次のような壁にぶつかることが増えてきます。BGMを流しながらトークしたいのにOBSの音声設定だけでは上手くミックスできない。Discordで通話しながら配信すると、通話相手の声とゲーム音とマイク音のバランスが毎回崩れる。ゲイン調整をマイク本体のダイヤルだけに頼っていて、盛り上がった瞬間に音割れしてしまう——。こうした「音のコントロールがしきれない」悩みは、マイク単体の限界というより、音声をまとめる司令塔(オーディオインターフェース)が不在なことが原因だったりします。
オーディオインターフェースは、マイク・PC音・BGM・通話音声を一つにまとめ、それぞれの音量を独立してコントロールできるようにする機材です。今回は配信初心者〜中級者が実際に候補に挙げやすい4機種を、良いレビューと低評価レビューの両方から見比べていきます。
この記事が向いていない人
先に、この記事の対象外になりそうな方をお伝えしておきます。
- ゲーム実況をシンプルにマイク1本+PC直結で続けたい方(今の環境で不満がなければ、無理に導入する必要はありません)
- すでに仮想オーディオミキサー(VoiceMeeterなど)で音声ルーティングが完結していて、困りごとがない方
- 予算をマイクやカメラ、照明に優先して振り分けたい方(オーディオインターフェースは後回しでも配信自体は成立します)
- PCのスペックにあまり余裕がなく、専用アプリやDAWソフトの常駐を避けたい方
選ぶときに見るべき基準は3つ
① ループバック機能の有無 BGMやゲーム音、Discordの通話音声をマイク音と一緒に配信ソフトへ送れる機能です。これがあるかないかで、配信時の音声設定の手間が大きく変わります。
② 操作方法(フェーダー・ノブ/ソフトウェア) 本体のツマミやフェーダーで直感的に音量調整できるか、それとも専用ソフトの画面を開いて操作するタイプか。配信中にとっさに音量を下げたい場面では、物理操作ができる機種の方が扱いやすい傾向があります。
③ 接続できるマイクの種類・入力数 XLR接続のコンデンサーマイクやダイナミックマイクを使いたいか、楽器の入力も必要か。ソロ配信か、コラボ・弾き語り配信もするかで、必要な入力数は変わってきます。
比較表
※価格・仕様は変更される可能性があります。購入前に販売ページで最新情報をご確認ください。
| 基準 | YAMAHA AG03MK2 | Steinberg UR22C | Focusrite Scarlett Solo(4th Gen) | GoXLR Mini |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 約23,000〜25,000円 | 約12,000〜14,000円 | 約18,000〜20,000円 | 約30,000〜32,000円 |
| 主な用途 | 配信ミキサー | DTM/宅録 | DTM/宅録 | 配信専用ミキサー |
| 入力数 | 3ch(マイク1/楽器・PC等) | 2ch(マイク・楽器) | 2ch(マイク・楽器) | 4フェーダー |
| ループバック機能 | あり | なし(別途設定要) | なし | あり |
| 音量操作 | 物理フェーダー+ノブ | ソフトウェア中心 | ソフトウェア中心 | 物理フェーダー |
| 対応OS | Win/Mac | Win/Mac | Win/Mac/iOS | Windowsのみ(アプリ) |
| ボイスチェンジャー等 | なし | なし | なし | 一部機能のみ(上位機は別) |
商品ごとの解説
YAMAHA AG03MK2
「配信を始めるならまずコレ」と名前が挙がることの多い定番機です。STREAMING OUTをLOOPBACKに設定するだけでマイク音・PC音・BGMがまとめて配信ソフトに送られる仕組みが、初心者にとって分かりやすいと評価されています。向いている配信スタイルは、BGMを流しながらのトーク配信や、スマホ・PC・楽器など複数の音源を扱いたい方。向いていない配信スタイルは、デスクスペースが限られている環境や、マイク音声をPCに送るだけのシンプルな運用で十分な方には機能がやや過剰に感じられるかもしれません。
Steinberg UR22C
DTMや宅録の定番として長く支持されてきた機種で、内蔵DSPエフェクト(リバーブなど)を遅延なく使える点が特徴です。向いている配信スタイルは、配信だけでなく歌ってみたやDTM制作も並行したい方、録音の音質そのものにこだわりたい方。向いていない配信スタイルは、BGMやゲーム音を手軽にミックスして配信したい方です。ループバック機能がないため、PC内の音を配信ソフトに送るには仮想オーディオデバイスなど別途の設定が必要になります。
Focusrite Scarlett Solo(4th Gen)
DTM初心者の入門機として定番のシリーズで、プリアンプの音質評価が高いモデルです。向いている配信スタイルは、歌ってみたやナレーション録音を中心に、配信は副次的に行いたい方、GarageBandなど制作ソフトと併用したい方。向いていない配信スタイルは、配信そのものを主目的にしていて、BGMやゲーム音を簡単にミックスしたい方です。こちらもループバック非搭載のため、配信用途では設定の一手間が必要になります。
GoXLR Mini
配信特化型のミキサーで、フェーダーを指で動かして直感的に音量調整できる操作性が最大の強みです。向いている配信スタイルは、ゲーム配信中心でXLRマイクを本格導入したい方、複数の音源(ゲーム・通話・BGM・マイク)をフェーダーで瞬時に切り替えたい方。向いていない配信スタイルは、Macを使っている方(設定アプリがWindows専用のため機能をフルに使えません)や、ボイスチェンジャー・サンプラー機能まで使いたい方(それらは上位機のGoXLRに搭載されています)。
レビューで多かった不満とその対処
低評価レビューに共通して見られた傾向を、筆者なりに整理しました。
YAMAHA AG03MK2:「本体が思ったより大きく、デスクスペースを取る」という声が目立ちました。マイクアームを活用して卓上の設置面積を減らす、モニター下のスペースを使うなど、配置の工夫でカバーしやすい部類です。
Steinberg UR22C:「USB2.0のPCで使うとバスパワー動作が不安定になりやすい」「入力が2系統のみで拡張性に限界がある」という指摘がありました。購入前にPC側のUSBポート規格を確認しておく、入力を増やしたい場合は上位モデルや外部ミキサーの併用を検討する、といった対策が有効です。
Focusrite Scarlett Solo:「ループバック非搭載で配信時のPC音声ミックスに別途設定が必要」「ダイナミックマイクを使う場合のゲイン幅が2i2モデルより狭い」という声がありました。配信を主目的にするなら、仮想オーディオケーブルソフトを組み合わせるか、そもそもループバック搭載機を検討したほうがスムーズです。
GoXLR Mini:「設定アプリがWindows専用でMacでは使えない」「価格が2万円台後半とやや高め」という不満が中心でした。購入前にOS対応を必ず確認し、フェーダー操作の利便性が価格に見合うかどうかを、自分の配信スタイルと照らして判断するのがおすすめです。
状況別のおすすめ
- BGMを流しながらのトーク配信をシンプルに始めたい方には、YAMAHA AG03MK2が扱いやすい候補になります。
- 配信と並行して歌ってみたやDTM制作にも取り組みたい方には、Steinberg UR22CまたはScarlett Solo(4th Gen)が有力です。
- フェーダー操作で直感的にゲーム配信の音量管理をしたい方には、GoXLR Miniが候補に挙がります(Windows環境が前提です)。
買ったあと最初にやるOBS・機材設定のひと手間
オーディオインターフェースが届いたら、配信を始める前に次の設定だけは済ませておくと、初回配信でのトラブルを減らしやすくなります。
- OBSの「設定」→「音声」で、サンプルレートを48kHzに統一し、マイク音声とデスクトップ音声のデバイスをそれぞれ正しく割り当てる
- ループバック機能がある機種は、本体のSTREAMING OUT(または相当するスイッチ)をLOOPBACKに設定し、BGM・ゲーム音・マイク音が正しくまとまって配信されているか試し配信で確認する
- マイクゲインは、大きめの声を出したときにピークメーターが赤くならない程度に調整し、ノイズゲートを軽くかけておく
- ループバック非搭載の機種(UR22C、Scarlett Soloなど)では、仮想オーディオデバイス(VoiceMeeterなど)を導入し、PC内の音とマイク音をどうミックスするかのルーティングを事前に組んでおく
この4つを最初に済ませておくだけで、「配信当日に音声設定でつまずく」状況はかなり減らせるはずです。